今回のマイカ先生のブログは、芝へのリン酸投与に関するお話です。
2月28日に、砂を入れた植木鉢に「ワナ」という種類のマニラグラス(コウライシバ)を植えた。地下茎を、それぞれの鉢に2節の長さに切って植えた。どの鉢も露天において雨に当て、水やりも行った。一つの鉢は無施肥で育成した。もう一つの鉢はチッソ(尿素)のみを与えた。もう一つの鉢はチッソ(尿素)とリン酸(リン酸二アンモニウム)を与えた。最後の一つはすべての主要栄養素、チッソ(尿素)、リン酸(リン酸二アンモニウム)、カリ(塩化カリウム)を与えた。
リン酸を与えた鉢では、藻類が砂の表面を覆っている。植え付け 72 日目。
使用した砂にはカリウムがたっぷり含まれているらしく、肥料として与えたカリウム には全然反応がなかった。 リン酸に対しては明らかな反応がある。
藻類の繁茂もその一つである。
マニラグラスにリン酸を与えると生長が速まるが、藻類も増える。
実は、植え付け後2週間ほどで、こうなるのではないかという予兆があった。
リン酸を投与した鉢は、植え付け11日目から、ある兆候を示し始めた。
72日間の生長の速度を見れば、リン酸が生長を促進したことは疑いないことである。だが、ターフが出来上がってしまえば、リン酸を与え続ける理由はなくなる。リン酸を止めれば:
初期生育中は別として、活着後のターフならば、土壌分析で定期的に報告されてくる リン酸の量を継続的にチェックするのが良いと思う。自分の土壌の リン酸 とMLSN ガイドライン のリン酸を比べ、芝の状態を評価し、その上でリン酸を入れるか入れないかを考えるのが良い。
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公開日:2020年5月10日
ゴルフ場セミナー2020年5月号への寄稿より